ナガの短く映画を語りたい

改まった解説や考察をするつもりはありません。とにかく適当に映画語りしていきます。

【映画おすすめサービス2】恋に前向きになれるような映画はありますか?

 

はじめに

 

 今回は当ブログの映画おすすめサービスをご利用いただきありがとうございます。こうして映画についてやり取りをする機会を持てたこと非常に嬉しく思います。


 じぇれさんからのご要望は、「恋に前向きになれるような映画はありませんか?」とのことでした。私の方からそれに該当するおすすめの映画をいくつかご紹介させていただけたらと思います。

 

『青い体験』(1973):監督 サルヴァトーレ・サンペリ

 

 
 じぇれさんは平安時代の男性がどんな方法で、恋愛をしていたかご存知でしょうか?平安時代の女性たちはほとんど家から出ることがなかったため、男性は知人や乳母、女中から女性を紹介してもらうことが一般的だったそうです。ただそれとは別に「垣間見」という出会い方がありました。たまたま通りかかった家をのぞき見し、その家に暮らしている女性を見初めるというものです。そこから手紙のやり取り、夜這い、結婚という流れでことが進んでいきます。つまり平安時代には垣間見るという行為が恋愛の始発点の1つだったわけです。


 今回おすすめするこの『青い体験』という作品はまさに「垣間見」と性の芽生えを描いた作品です。妻が亡くなり父と3人の息子という男4人暮らしの家庭にアンジェラという家政婦がやって来ます。父はそんなアンジェラにベタ惚れし妻として迎えようとしますが、次男のニーノは彼女への湧き上がる性的な思いを抑えきれなくなっていきます。


 ぜひこの映画を見て、自分が初めて女性を性的に意識した時の「青い体験」を思い出すとともに、平安時代の男たちが嗜んでいた「垣間見」という恋の始まりを思い出してみてください。

 

『先生!、、、好きになってもいいですか?』(2017):監督 三木孝浩

 

 
 じぇれさんがあまりこのタイプの映画を見るイメージがないので、あえておすすめさせていただこうと思いました。『俺物語』などでも知られる河原和音さんの少女漫画を、三木監督が映像化した作品になります。広瀬すずが演じる女子高生と生田斗真演じる教師の禁断の恋を描いた物語で、プロット的にはそれほど珍しいというものではありません。


 しかし、三木監督の持ち味である優しく、温かみのあるタッチの映像と主人公響の瑞々しい初恋の思いが絶妙にマッチし、見ているだけでニヤニヤしてしまうほどに爽やかな映画です。


 この作品がテーマにしているのは、「本当に欲しいものを手に入れるためにはわがままにならなければならない」ということだと私は受け取りました。教師と生徒の恋愛我々の社会では許されませんし、未成年淫行で問題になる教師も現に存在しています。では、生徒は教師を好きになってはいけないのか?教師が好きになってはいけないのか?


 本作の中で心に残ったセリフの1つに「世の中に好きになっちゃいけない人なんていないよ。」というものがあります。自分の心からの恋心なのであれば、それを手に入れたいと渇望するのであれば、時にはあらゆるしがらみを無視して、大人として利他的であることを放棄し、利己的に恋を追い求めることも必要なのかもしれません。


 恋愛を前にしては誰しもが純粋で利己的な「子供」に戻る必要があるのかもしれません。ぜひこの映画を見て、クローネンバーグ映画に毒される前の純粋だったあの頃の恋を思い出してみてください。

 

関連作品


・『フィフティシェイズダーカー』:監督 ジェームズ・フォーリー
→〇ックスしたら何でも解決する映画。スタイリッシュすぎる高速〇ックスシーンを見逃すな!!


・『おかしな二人』:監督 ジーン・サックス
→人を愛すると、相手の何気ないことが無意識的に自分の中に入って来る。その日常の何気ない変化に気がついた時が、恋の喜びを知る時なのかもしれません。


・『her』:監督 スパイク・ジョーンズ
→彼女は人間じゃなきゃだめですか??

 

おわりに


 今回はメールいただきありがとうございました。今後とも映画ブログ「ナガの映画の果てまで」をどうぞよろしくお願いします。