【映画小噺】10の映画に聞く、日本がコロンビアに勝つ方法とは?
はじめに
みなさんこんにちは。ナガです。
さて今日は皆さんお待ちかねの日本の大事な大事なワールドカップ初戦です。21時からキックオフというゴールデンタイムであることも相まって多くの国民が観戦することは間違いありません。
しかし、日本の初戦の相手はコロンビアです。普通に挑んでもまず勝つことは難しいでしょう。それくらいに日本とコロンビアの間には圧倒的な実力差があります。チームとしても個人としてもです。
では日本がコロンビアに勝利するためには一体何が必要なのか?何をすれば良いのか?今回は10作品の映画に日本はどうすれば勝てるのかを聞いてみました。
*作品のネタバレになるような点に言及しているものがあります。未鑑賞の作品の文章に関してはお気をつけくださいますようよろしくお願いいたします。
10の映画に聞く、日本がコロンビアに勝つ方法とは?
①『ロッキー』
ナガ:「日本はどうやったらコロンビア勝てますかね?」
「日本が試合に負けようがたいしたことじゃないんだ。」
ナガ:「えっ?でも負けたらそれで終わりじゃないですか?」
「大切なのは勝つことだけじゃない。最後の最後まで懸命に戦い続けたなら、それは何かに「勝利」するってことなんじゃないのか?」
ナガ:「でもロッキーは結局アポロには勝てないですよね。」
「違うんだよ。最後の最後まで戦い抜いて、そして試合の後に愛する人の名前を叫ぶんだよ。信じることさ。必ず最後に愛は勝つんだから。どうだい?現に俺を見ていない人たちは『ロッキー』というタイトルを聞いたら、大体ロッキーが最後には勝ったんだろうと思いこんでる。」
「結局はイメージなんだよ。たとえ試合に負けたとしても、堂々としてればいい。負けた瞬間に愛する人の名前を叫べばいい。そしたら「試合には負けたけど、何かに打ち勝ったんだ。」という印象を与えられるだろう?」
ナガ:「う・・・うん・・・。」
②『リトルミスサンシャイン』
ナガ:「日本はどうやったらコロンビア勝てますかね?」
「勝てないかもしれないのぉ・・・。」
ナガ:「でもそれじゃあ日本は『負け犬』になってしまう。どうしたら勝てるのかを教えて欲しいんだ。」
「負け犬っていうのは、試合に負けた人のことじゃないんじゃ。本当の負け犬っていうのは、負けるのが怖くて挑戦しないやつらのことじゃ。本当の敵は自分の中におるのかもしれん。弱気な自分に打ち勝つことが出来たなら、例え試合に負けたとしてもそれは「勝利」に等しいんじゃ。」
ナガ:「でも敵はコロンビアですよね?」
「本当の敵は自分の中におるのかもしれん。弱気な自分にry・・・。」
③『ライフオブパイ』
ナガ:「日本はどうやったらコロンビア勝てますかね?」
「相手の最も脅威になりそうな選手は誰だい?」
ナガ:「ファルカオかなぁ?彼は『コロンビアのトラ』って呼ばれてるんだよ。」
「な~んだ。トラか。トラのことなら僕に任せてよ。トラっていうのは、大体マグロを餌にしておけば大人しくなるんだ。棒の先にマグロをつけてそっと目の前に差し出すんだ。幸い日本はマグロの名産地だろ?勝機十分じゃないか?」
ナガ:「マグロで彼を抑え込むってことですか?」
「まあそういうこと。でもそれだけじゃない。もっと深く考えるんだ。もしかしたら『トラ』っていうのは、自分が心の内に秘めたもう一人の自分なのかもしれないってね。自分がトラを見ている時、トラもまた自分を見ているんだ。その駆け引きに勝てるかどうかが重要になってくる。」
ナガ:「相手に自分を重ねることで、相手の考えを読むってことか!なるほどこれは深いぞ!!」
④『インターステラ―』
ナガ:「日本はどうやったらコロンビア勝てますかね?」
「日本が三次元の世界でコロンビアに勝つのは不可能だろう。」
ナガ:「えっ、じゃあもう日本は勝てないってことですか?」
「そう決めつけるのは、いささか早計じゃないか?私は、日本は"3次元では"勝てないと言っただけだ。」
ナガ:「3次元では?」
「そうだ。日本は5次元の世界に突入することで、コロンビアに勝つことが出来るんだ。5次元の世界から試合会場にアクセスし、そっとボールをゴールに押し込むんだ。コロンビアの選手たちはきっと驚くだろうなぁ。」
ナガ:「・・・。」
⑤『インディペンデンスデイ』
ナガ:「日本はどうやったらコロンビア勝てますかね?」
「敵は強いか?強大か?」
ナガ:「はい。コロンビアのナショナルチームはメンバーの統率が取れていてチームワークも素晴らしく、そして個々の能力も日本をはるかに上回っています。勝ち目があるようには思えません。」
「なるほど。おそらく弱点はコンピューターウイルスだ。」
ナガ:「えっ?コンピューターウイルス?」
「ああそうだ。そういう統率が取れていて、強大で、外の世界からやって来る敵というのは、大体コンピューターウイルスが弱点と相場が決まっているんだよ。」
ナガ:「なんですか。その小学生の自由帳に書いたような夢物語は。」
「そして大事なのは、試合前の演説だ。西野監督は選手にこう言うべきだ。」
「今日の戦いに勝利すれば、6月19日は単に日本の祝日ではなく、地球人類が確固たる決意を示した日として記憶される1日になるだろう。我々は戦わずして、滅びはしない。我々は勝利し、生存し続ける。この味がいいねと君が言ったから6月19日はサラダ記念日」
「何か勝てそうだろ?」
⑥『君の名は』
ナガ:「日本はどうやったらコロンビア勝てますかね?」
「結局一番大切なのは、仲間との団結、時を超えた出会い、諦めないこと。そんなことじゃないの。」
ナガ:「えっ?じゃあ何が大切なんですか?」
「それは偉い人を説得すること。偉い人を説得しない限り勝利は訪れないわ。」
ナガ:「一体どうしろっていうんですか?」
「今すぐに過去の誰かと入れ替わって、ハリルホジッチ監督の解任を決断した日本サッカー協会の幹部たちを思いとどまらせるのよ。」
ナガ:「でもハリルホジッチ監督だったとしてもコロンビアに勝てるとは限らないですよね。」
「じゃあ、もっと前に戻りなさい。アギーレ監督に脱税を思いとどまらせるのよ。」
⑦『グレイテストショーマン』
ナガ:「日本はどうやったらコロンビア勝てますかね?」
「どうやったら勝てるか。愚問だね。勝つことに必然性や理由なんていらないんだ。音楽とダンスの力さえあれば、勝つロジックなんてなくても、勝利間違いなしさ。」
ナガ:「それはサポーターが熱狂的に盛り上げることが重要ってことですか?」
「いや違う。サッカー日本代表はキックオフした瞬間にみんなで歌って踊るんだよ。」
ナガ:「そんなことしたら、日本だけでなく世界中から笑いものにされますよ。」
「笑われたっていい。笑われてもそれを黙らせるだけのものを見せればいいんだ。堂々と歌って踊るんだ。『これが私よ!』ってね。」
ナガ:「でもそれじゃあ試合になりませんよ。」
「大丈夫。だいたいのことは歌って踊れば上手くいくようにできてるから。」
⑧『スターウォーズ:最後のジェダイ』
ナガ:「日本はどうやったらコロンビア勝てますかね?」
「日本が勝つには最強の助っ人が必要じゃ。それも若い人ではダメだ。うんと年を取った人が良いのぉ。レジェンド感がある人じゃ。」
ナガ:「そんな人日本にいますかね?」
「いるじゃろ。自称香川真司よりも数段優れた選手の釜本邦茂さんが。彼を召喚してしまえば良い。そうすれば彼は敵のエースと互角にやり合ってくれるじゃろ。その間に他の選手はコロンビアを叩くんじゃ。」
ナガ:「でも釜本邦茂さんが今のコロンビアにどこまでできるか・・・。」
「心配するな。彼はこんな名言を残しておる。『ノーマークなら俺にパスしろ。1人マークがいても俺にパスしろ。2人いたら…やっぱ俺やな。』」
「しかも引退したレジェンドは窮地に現れて、重要な役割を果たすと相場が決まっておる。」
⑨『ムカデ人間2』
ナガ:「日本はどうやったらコロンビア勝てますかね?」
「大切なのは、辛い現実から目を背けることだ。例え戦いに負けても、そんなことは『夢』だと思いこめば、それはもう敗北ではないんだよ。」
ナガ:「それは例え負けたとしても『夢オチ』にしてしまえば良いってことですか?」
「そうだ。日本代表を勝たせるのは選手たちではない。国民1人1人だ。国民が「勝った」と思い込んでおけば、もうそれは「勝ち」なんだよ。こんな酷い現実は、夢だ、夢に違いない。そう思えば良いんだ。そうすれば日本は間違いなくコロンビアに勝つ。」
ナガ:「全く参考になりませんが、てっきりコロンビアの選手たちを全員繋げてしまえば良いとか言い出すかと思っていたので、一安心しました。」
「人を傷つけるのは倫理的に良くないからな。」
⑩『DEAD OR ALIVE 犯罪者』
ナガ:「日本はどうやったらコロンビア勝てますかね?」
「大切なのは、絶対に負けたくないという強い思いじゃ。」
ナガ:「久しぶりにまともな意見を聞けた気がするよ。」
「うん。そうじゃろ。そしてその絶対に負けたくないという思いが、極限まで高まった時、人の心の臓からは煌々と輝く光の玉出てくるんじゃ。」
ナガ:「ん?光の玉?」
「そう例え相手がハメスロドリゲスやファルカオといったバズーカ―砲級のシュートを打ち込んできたとしても、その光の玉で相殺することが出来るじゃろう。」
ナガ:「ど、どういうことですか・・・?」
おわりに
さて、いよいよ日本VSコロンビアがキックオフです。
日本代表よ!!映画たちが教えてくれた金言を胸にコロンビアから勝利をもぎ取ってくれ!!当ブログ管理人はこんなふざけた記事を書いておりますが、日本代表を真剣に応援しております。
今回も読んでくださった方ありがとうございました。
【ワンシーン批評×2】見えた?見えてない?思わずVARで判定したくなる映画
はじめに
みなさんこんにちは。ナガです。
いやぁサッカーワールドカップが熱いですね!!
当ブログ管理人も毎日寝不足でございます。
で、今回のワールドカップの1つ大きな注目ポイントと言えば、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)ですよね。これは審判がリアルタイムでは判定しきれなかったプレイをビデオ審査して、その後に改めて判定を下し直すというものです。
この判定によりPKやイエローカードといった判定が下されています。間違いなく本大会の行方を左右するシステムです。
そこで今回は思わずVARを導入して判定したくなる映画のシーンをご紹介してみようと思います。
『氷の微笑』
変態映画を撮らせたらこの人の右に出る人はいないだろうと思われるポール・バーホーベン監督の『氷の微笑』という作品は非常に公開当時議論を巻き起こした作品です。
それは警察の事情聴収のシーンで、シャロンストーンのシャロンストーンが見えていたのかどうかということです。それが以下のシーンですね。
映画『氷の微笑』より引用
実はこのシーンなんですが最近公開された映画『デッドプール2』でもオマージュネタとして扱われていました。それくらい有名なシーンなんです。
さて、では彼女が足を組み替える一瞬のシーンをVARでビデオ判定してみましょう!
映画『氷の微笑』より引用
こ、これは・・・もしかして・・・アウト・・・??
このシーンに関してシャロルストーンは後に語っていて設定上ノーパンで撮影してほしいと監督に言われ、彼女は陰部が映ってしまうのではないかと懸念し、躊躇しました。ただ変態監督ポール・バーホーベンは「大丈夫だから」と撮影を続行。そうしたらものの見事に映りこんでしまったというわけです。
シャロルストーン自身はこのシーンに関して「後悔はしていない。」と語っているようですね。ただ最初にこのシーンの映像を見せられた時は、監督に思いっきりビンタをしたそうです(笑)
『ゴーンガール』
ロザムンドパイク演じるエイミーが怖すぎる、典型的な「女は怖いよ」映画である『ゴーンガール』ですが、そんな彼女に振り回される夫ニックをベンアフレックが演じています。ベンアフレックのベンアフレックはバットマンスーツを着ていてももっこりしてしまうくらいのメガトン級のサイズであることが想像できます。
そしてこの『ゴーンガール』終盤のシャワーシーンで、ベンアフレックのベンアフレックが映りこんでいるのではないかという疑惑がかけられました。以下のシーンですね。
(C)2014 Twentieth Century Fox
さてここから少しずつ映像を進めながら、VARでビデオ判定していきますよ!
(C)2014 Twentieth Century Fox
これは・・・映ってる??いや映ってない??
なんかうっすらと見えるような見えないような・・・?
何と羨まc・・・ゴホン。
おわりに
映画を見るときにあまり映像を止めて、シーンごと、カットごとに精査していくことってあまりないと思うんですが、意外とやってみると面白い発見があるかもしれません。一時停止して画面の隅々まで見てみるというのも映画の1つの楽しみ方だと思っております。
ぜひぜひみなさんも映画をビデオ判定して見て、新たな発見をしてみましょう!
そしてワールドカップも楽しみましょう!
今回も読んでくださった方ありがとうございました。
商品リンク
・『氷の微笑』
・『ゴーンガール』
【映画おすすめサービス4】思いっきり泣けるヒューマンドラマはありますか?
- はじめに
- 『遠い空の向こうに』(1999):監督 ジョー・ジョンストン
- 『グッバイレーニン!』(2003):監督 ヴォルフガング・ベッカー
- 『存在の耐えられない軽さ』(1988):監督 フィリップ・カウフマン
- 関連作品
- おわりに
はじめに
みつなさんへ
今回は当ブログの映画おすすめサービスをご利用いただきありがとうございます。こうして映画についてやり取りをする機会を持てたこと非常に嬉しく思います。
みつなさんからのご要望は、「思いっきり泣けてすっきりできる映画を紹介してくれませんか?」とのことでした。私の方からそれに該当するおすすめの映画をいくつかご紹介させていただけたらと思います。
『遠い空の向こうに』(1999):監督 ジョー・ジョンストン
あまり暗く重苦しくなりすぎないタイプのヒューマンドラマで私が人生で最も泣いた映画の1つがこの作品です。
原題の『October Sky』というのは、1957年の10月にソ連が世界で初めて人工衛星を打ち上げた時のことです。
そんな人類の宇宙への第1歩を見た小さな炭鉱町の高校生4人は、いつか自分たちも宇宙開発に携わるんだという夢を秘め、ロケットを作り始めます。しかし、当時は炭鉱町において炭鉱業に携わる父の子は炭鉱夫になることが宿命づけられていた時代でした。夢と父との関係との狭間で苦しみながら、それでも空への思いを強めていく主人公のホーマーの直向さに思わず涙がこぼれます。そしてもう後半はひたすら父ジャンの思いに涙腺を破壊されます。
ちょうど今日は「父の日」ですし、この映画はピッタリかもしれませんね。
『グッバイレーニン!』(2003):監督 ヴォルフガング・ベッカー
こちらもあまり重すぎず気軽に見れるタイプのヒューマンコメディという感じの映画ですね。
1989年にベルリンの壁が崩壊し、翌年には東西ドイツの統合が決まりました。この作品はまさにその過渡期を時代背景としています。主人公のアレクサンダーは母と姉の3人で暮らしています。父は浮気をして、女性と共に西ドイツへ行ってしまったということでした。その影響で母クリスティアーネは強く社会主義を信奉するようになりました。しかし、アレックスはある夜反社会主義デモに参加してしまい、それを見た母はショックで気絶してしまいます。母は8か月もの間昏睡状態に陥ってしまいますが、何とその間にベルリンの壁が崩壊し、東ドイツが崩壊してしまったのです。意識を取り戻した母にショックを与えないために、アレクサンダーは何とかしてまだ東ドイツが健在であるということを母のために偽装しようと奔走します。
そんなちょっと笑えてしまうような物語なのですが、母のためにひたむきなアレクサンダーの姿や母と子が迎える優しいエンディングに涙がこぼれます。ドイツ映画の傑作です。
『存在の耐えられない軽さ』(1988):監督 フィリップ・カウフマン
ここまでは比較的ライトに見れる映画を紹介したので、3作目は重ためのヒューマンドラマをご紹介します。1968年にチェコスロバキアで起こった「プラハの春」のために運命に翻弄される1組の男女の恋愛を描いた重厚な物語です。
愛し合うとはどういうことなのか?という問いは非常に難しいですが、この映画は愛を「重量化」して、それを示そうとしているんですよね。そして最初は全然違った重さの愛を抱いていた2人が、時の流れの中で少しずつその重みを擦り合わせていきます。徐々に釣り合い始める2人の思い、プラハの春がもたらした激動の時代、別離、運命に翻弄されながらも2人だけの「愛の形」を見出そうとする姿に胸を打たれます。
そしてこんなに切ない幕切れがあってよいのだろうか?というほどに切なくて苦しいラストに涙が溢れます。この映画は私のオールタイムベスト10の1つでもあります。かなり重たいですが、良かったらご覧になってみてください。
関連作品
・『ミリオンダラーベイビー』(2004):監督 クリントイーストウッド
→アカデミー賞作品賞を受賞した作品。かなり重たい映画ですが、私が人生で1番泣いた映画かもしれません。
・『ぐるりのこと。』(2008):監督 橋口亮輔
→夫婦の崩壊と再生を描いた感動のヒューマンドラマ
おわりに
今回はメールいただきありがとうございました。今後とも映画ブログ「ナガの映画の果てまで」をどうぞよろしくお願いします。
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【映画おすすめサービス3】欲求不満な時に見たい重ためのサスペンス映画を紹介してくれませんか?
- はじめに
- 『ケープタウン』(2013):監督・脚本 ジェローム・サル
- 『マーシュランド』(2014):監督 アルベルト・ロドリゲス
- 『刑事ジョンブック目撃者』:監督 ピーター・ウィアー
- 関連作品
- おわりに
はじめに
今回は当ブログの映画おすすめサービスをご利用いただきありがとうございます。こうして映画についてやり取りをする機会を持てたこと非常に嬉しく思います。
レクターさんからのご要望は、「欲求不満なので重ためのサスペンス映画を紹介してくれませんか?」とのことでした。私の方からそれに該当するおすすめの映画をいくつかご紹介させていただけたらと思います。
*人間が持つ内包的な悪、犯罪に至る経緯や心情の変化、憎悪や嫉妬、猜疑心や欺瞞、そういった負の感情を映し出す演出が魅力の映画。心理描写のしっかりとした観た後にちょっと凹むくらいパンチある映画はありますか?
『ケープタウン』(2013):監督・脚本 ジェローム・サル
サスペンス調の作品が見たいということで、まずはこの作品を紹介してみますね。すごく簡単に説明してしまうとこの映画は南アフリカ版『SEVEN』という感じの連続殺人を追う刑事の物語です。ただ南アフリカが舞台ということもあってそこにアパルトヘイトの問題が絡んできます。
『ホビット』シリーズなんかでお馴染みのオーランド・ブルームがとにかくかっこ良くガンアクションを繰り広げていくんですが、物語が後半に進むにつれて緊張感が高まり、何が悪で、何が正義なのかその境界がどんどんと曖昧になり、狂気に飲まれていく刑事たちが辿りつく衝撃の事実に目が釘付けになること間違いなしです。
『マーシュランド』(2014):監督 アルベルト・ロドリゲス
スペインの映画賞であるゴヤ賞で最多となる10部門を受賞した衝撃の作品です。スペインのアンダルシアの小さな町で10代半ばの姉妹がレイプされて惨殺されてしまいます。メインキャラクターとなる2人の刑事フアンとペドロはその事件を捜査し始めます。すると浮かび上がってきたのは、同様の事件が過去にもこの町で多発していたという恐ろしい事実でした。
犯人は誰なのか、その先にある悪の根源とは?そして事件の真相を超えた先にある心揺さぶられる衝撃の結末とは?見終わった後に深く考えさせられ二度見返したくなる映画です。
『刑事ジョンブック目撃者』:監督 ピーター・ウィアー
前述の2作品ほど重たいサスペンスというわけではありません。というかサスペンス要素はかなりシンプルです。
ただこの映画面白いのは、「アーミッシュ」と呼ばれる人たちを題材にしているところなんです。アーミッシュというのは、伝統的な生活様式のままアメリカで暮らしているドイツ系移民のキリスト教派閥です。独自の文化や風習を持っており、俗世間から距離を置いて暮らしています。
ハリソンフォード演じる主人公のジョンブックは母親を殺されたアーミッシュの少年を守るために彼らの村に滞在し、捜査を進めることになります。サスペンスフルでありながら、アーミッシュとの異文化交流も描かれており、それらが事件の解決へと繋がっていくのが面白いです。ちょっとメロドラマ臭もありますけどね。
関連作品
・『テレクラキャノンボール2013』:監督 カンパニー松尾
→欲求不満ならいい加減みてください(笑)
・『赤い影』:監督 ニコラスローグ
→ジャンルとしてはオカルトサスペンスホラーって感じですかね。ひたすらにじめじめと不気味な雰囲気が漂っていて、良い雰囲気の映画です。あとこの映画の〇ックスシーンは最高なので、ぜひ1度見て欲しいです。海外でもこの作品の〇ックスシーンは本当に挿入していないのか?みたいな議論があったほどだそうで。
おわりに
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【映画おすすめサービス2】恋に前向きになれるような映画はありますか?
はじめに
今回は当ブログの映画おすすめサービスをご利用いただきありがとうございます。こうして映画についてやり取りをする機会を持てたこと非常に嬉しく思います。
じぇれさんからのご要望は、「恋に前向きになれるような映画はありませんか?」とのことでした。私の方からそれに該当するおすすめの映画をいくつかご紹介させていただけたらと思います。
『青い体験』(1973):監督 サルヴァトーレ・サンペリ
じぇれさんは平安時代の男性がどんな方法で、恋愛をしていたかご存知でしょうか?平安時代の女性たちはほとんど家から出ることがなかったため、男性は知人や乳母、女中から女性を紹介してもらうことが一般的だったそうです。ただそれとは別に「垣間見」という出会い方がありました。たまたま通りかかった家をのぞき見し、その家に暮らしている女性を見初めるというものです。そこから手紙のやり取り、夜這い、結婚という流れでことが進んでいきます。つまり平安時代には垣間見るという行為が恋愛の始発点の1つだったわけです。
今回おすすめするこの『青い体験』という作品はまさに「垣間見」と性の芽生えを描いた作品です。妻が亡くなり父と3人の息子という男4人暮らしの家庭にアンジェラという家政婦がやって来ます。父はそんなアンジェラにベタ惚れし妻として迎えようとしますが、次男のニーノは彼女への湧き上がる性的な思いを抑えきれなくなっていきます。
ぜひこの映画を見て、自分が初めて女性を性的に意識した時の「青い体験」を思い出すとともに、平安時代の男たちが嗜んでいた「垣間見」という恋の始まりを思い出してみてください。
『先生!、、、好きになってもいいですか?』(2017):監督 三木孝浩
先生! 、、、好きになってもいいですか? ブルーレイ プレミアム・エディション(初回仕様/2枚組) [Blu-ray]
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じぇれさんがあまりこのタイプの映画を見るイメージがないので、あえておすすめさせていただこうと思いました。『俺物語』などでも知られる河原和音さんの少女漫画を、三木監督が映像化した作品になります。広瀬すずが演じる女子高生と生田斗真演じる教師の禁断の恋を描いた物語で、プロット的にはそれほど珍しいというものではありません。
しかし、三木監督の持ち味である優しく、温かみのあるタッチの映像と主人公響の瑞々しい初恋の思いが絶妙にマッチし、見ているだけでニヤニヤしてしまうほどに爽やかな映画です。
この作品がテーマにしているのは、「本当に欲しいものを手に入れるためにはわがままにならなければならない」ということだと私は受け取りました。教師と生徒の恋愛我々の社会では許されませんし、未成年淫行で問題になる教師も現に存在しています。では、生徒は教師を好きになってはいけないのか?教師が好きになってはいけないのか?
本作の中で心に残ったセリフの1つに「世の中に好きになっちゃいけない人なんていないよ。」というものがあります。自分の心からの恋心なのであれば、それを手に入れたいと渇望するのであれば、時にはあらゆるしがらみを無視して、大人として利他的であることを放棄し、利己的に恋を追い求めることも必要なのかもしれません。
恋愛を前にしては誰しもが純粋で利己的な「子供」に戻る必要があるのかもしれません。ぜひこの映画を見て、クローネンバーグ映画に毒される前の純粋だったあの頃の恋を思い出してみてください。
関連作品
・『フィフティシェイズダーカー』:監督 ジェームズ・フォーリー
→〇ックスしたら何でも解決する映画。スタイリッシュすぎる高速〇ックスシーンを見逃すな!!
・『おかしな二人』:監督 ジーン・サックス
→人を愛すると、相手の何気ないことが無意識的に自分の中に入って来る。その日常の何気ない変化に気がついた時が、恋の喜びを知る時なのかもしれません。
・『her』:監督 スパイク・ジョーンズ
→彼女は人間じゃなきゃだめですか??
おわりに
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【映画おすすめサービス1】第2次世界大戦についてより理解が深まるような映画はありませんか?
はじめに
今回は当ブログの映画おすすめサービスをご利用いただきありがとうございます。こうして映画についてやり取りをする機会を持てたこと非常に嬉しく思います。
とうごさんからのご要望は、「第2次世界大戦についてより理解が深まるような映画はありませんか?」とのことでした。私の方からそれに該当するおすすめの映画をいくつかご紹介させていただけたらと思います。
『スターリングラード』(1993):監督・脚本 ヨゼフ・フィルスマイアー
2000年にジャンジャックアノー監督が同名の映画を製作していますが、おすすめは専ら1993年のヨゼフ・フィルスマイアー監督版です。スターリングラードの攻防は第2次世界大戦の大きなターニングポイントであり、独ソ戦の明暗を分けた重要な戦いです。しかし、日本で歴史を勉強するとどうしてもこの戦いについて具体的に知ることなく終わってしまいます。ただこの市街戦で、スターリングラードに戦前60万人いた住民が9800人まで減少したという事実がこの戦いの壮絶さを物語っています。
寒さ、絶望、死、飢え、孤独。スターリングラードの地で繰り広げられたドイツ軍とソ連赤軍の戦いが残酷すぎるほど鮮明に映し出された映画です。この映画を見て考えさせられるのは、戦争とは決して美談でも英雄譚でもないということです。ただ人が死んでいき、死体が地面に横たわる、これが戦争の本質です。その目をそむけたくなるような事実とこの映画を見ることで、嫌でも向き合うこととなります。だからこそ私にとってもあまりにも強烈で忘れられない戦争映画の1つです。
第二次世界大戦について知るという意味でも重要なスターリングラードの攻防を題材にしつつ、「戦争」の本質についても考えることが出来るこの上なく素晴らしい1本だと思います。
『サウルの息子』(2015):監督・脚本 ネメシュ・ラースロー
第88回アカデミー賞外国語映画賞を受賞したハンガリーの映画作品です。第2次世界大戦そのものからは少し外れますが、ナチス政権下で行われたホロコーストについて知りたいということであれば、この映画は最適かと思います。
この作品の主人公は強制収容所内でゾンダーコマンドという役職で使役されています。これはユダヤ人を殺戮していく強制収容所の中で、殺害したユダヤ人を火葬したり、ガス室の清掃をしたりする、言わば虐殺幇助をさせられたユダヤ人たちの総称です。自分たちの同族の殺害に加担させられるというこの役職の残酷さはすぐにお分かりいただけると思います。
この映画はひたすらに1人称視点で撮られていて、まるで見ている自分が当時の強制収容所内にタイムスリップしたかのような感覚を与えてくれます。強制収容所が孕む閉塞感、死の臭い、絶望と狂気、あまりにも異様すぎる空気に思わず息を飲みます。私はこの映画を映画館で見た時に吐き気が止まらなくなりました。それほどまでにリアルだったということです。
戦争に関する映画を見て、知識を増やすというのも大切ですが、せっかく映画でということであれば、「感覚」で戦争を知るということも大切だと思います。この『サウルの息子』という作品はまさに「感覚」でホロコーストと知る映画と言えます。
関連作品
紹介できませんでしたが、おすすめの映画をタイトルだけ書かせていただきますね。
・『Uボート』(1981):ヴォルフガング・ピーターゼン
・『野火』(2014):塚本晋也 *かなりグロテスクなのでご注意ください。
・『プライベートライアン』(1998):スティーブン・スピルバーグ
おわりに
今回はメールいただきありがとうございました。今後とも映画ブログ「ナガの映画の果てまで」をどうぞよろしくお願いします。
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【映画小噺】『パーフェクトルーム』:不倫男たちによる全然パーフェクトじゃない陰謀(ネタバレ注意)
はじめに
みなさんこんにちは。ナガです。
今回はですねAmazonプライムビデオでまたまた面白い映画を発見したので、お話していこうと思います。
今回紹介する映画は『パーフェクトルーム』という映画です。原題は『The Loft』なので全然違いますね。といっても舞台がロフトというだけで別段改題したところで問題はないんですけどね。
ちなみに本作の北米大手批評家レビューサイトであるRotten Tomatoesの評価は以下のようになっております。何と驚異の13%ですよ。
これほどまでに評価されない作品は一体どんな問題を抱えているのか、その真相を探るべく私は今回も意を決して鑑賞に臨みました。
登場人物紹介
ビンセント
(C)2013 LOFT INTERNATIONAL NV ALL RIGHTS RESERVED
こいつが今作の事件のきっかけを作った張本人。ロフトをシェアしてそこを不倫のために使おうぜと友人5人に提案。とりあえず性交渉が好きすぎる。性交渉して交際、それとも交際して性交渉♪なんて歌がありますが、こいつは性交渉するだけして、女を捨てちゃう最低奴。
クリス
(C)2013 LOFT INTERNATIONAL NV ALL RIGHTS RESERVED
俺は浮気しねえぜ!!と大見得を切った数分後に不倫〇ックスをキメてしまう最低野郎。そして不倫相手にこっぴどく振られると、ストーキング開始。本作で一番常識人ぶってるけど、どう考えても一番のド変態。
ルーク
(C)2013 LOFT INTERNATIONAL NV ALL RIGHTS RESERVED
この世の中は大体「むっつり」の方がとんでもない性欲を内に秘めていると相場が決まっているんだよね。で、こいつは本作の「むっつり」キャラクター。ロフトに全然女連れ込まねえなぁと思っていたら、なんと友人の〇ックスを盗撮して、それをおかずにマスを掻いていた!!やっぱり「むっつり」は怖い(笑)
マーティ
(C)2013 LOFT INTERNATIONAL NV ALL RIGHTS RESERVED
日ごろから妻の前で浮気宣言をしている。旅先でぽっちゃり系の女に出会い、最初は小ばかにしていたが、気がついたら腰を振り振り。後日その女が妻に浮気のことを大暴露!!そして妻からは別れを切り出されてしまう。すると急に「俺は妻を愛していたんだよぉ」と泣きじゃくる。心の底から腐った最低男。
フィリップ
(C)2013 LOFT INTERNATIONAL NV ALL RIGHTS RESERVED
薬中。DV男。とにかく血の気が多い。ビンセントはこいつを自分のロフト仲間に入れていたが、こんなどう考えても信用できない奴と秘密を共有するなんて俺には出来ねえ。本作の冒頭で結婚するも妻とは上手くいっていない様子。彼の使命は妹の処女を守ること。
映画『パーフェクトルーム』ざっくりあらすじ(ネタバレ注意)
5人の男が警察から事情聴収を受けている。そしてその中の1人ビンセントが今朝の出来事について語り始める。
ある朝、ルークが友人5人と共有しているロフトに行ってみるとブロンド女性の死体が!!手錠をはめられ、裸でベッドに横たわっている。
(C)2013 LOFT INTERNATIONAL NV ALL RIGHTS RESERVED
やべえよやべえよ!!となったルークは友人たちを招集。集まったロフトの秘密を共有する5人はこの事件にどう対処するかを話し合い始める。
「警察呼ぼうぜ!!」
「何言ってんだよ。そんなことしたら嫁にここで浮気してたことばれちまうだろ!」
「人が死んでんだぞ?そんなこと言ってられっか!!」
ここで回想が入る。そもそも5人がなぜこのロフトを購入してシェアしていたのかがここで語られる。
そもそも5人は昔からの友人だった。そしてフィリップが結婚したことで5人ともが既婚者になった。そんな時にビンセントが5人でロフトを購入して、そこに女性を連れ込んで性交渉をするという浮気手段を提案する。
(C)2013 LOFT INTERNATIONAL NV ALL RIGHTS RESERVED
最初は全員が乗り気ではなかった。常識人ぶっているクリスと「むっつり」のルークはきっぱりと断ろうとする。
クリス:「おれは浮気なんてしねえ。妻を愛してるんだ。」
ルーク:「う、う、う、う、うわきなんてぜってぇしねぇしぃぃぃ??」
そしてフィリップの結婚式。ビンセントはロフトの鍵を5つ作り、友人たちに渡していく。最初の提案の時にあんなに拒否していたルークがなんだかんだで鍵を受け取っているところがもう笑える。ナイスむっつり!!
ただクリスは常識人ぶって鍵を受け取らない。しかし、結婚式にたまたま出席していた議員秘書を務めているブロンド女性に一目ぼれ。そして女性の方も「私禁断の愛に憧れてるの。」と不倫に好意的な姿勢をアピール。
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クリスは猛ダッシュでビンセントの下へ。
「ちょっとさ。ちょっとコーヒー飲みたいからさ、ロフトの鍵貸してくんね??」
さっきまでの「浮気はしねえ!」という鋼の意志は何だったのか??誰よりも先にロフトで〇ックスキメてんじゃねえか!!(笑)
ただその後しばらくしてクリスはそのブロンド女性のアンにドハマり。しまいには「結婚してくれよぉぉ」と迫り始める始末。
一方のアンは冷静に「あなたとはもう〇ックスできないわ。」と別れを切り出す。
その後、クリスはアンのストーカーと化し、鬼電、ストーキング行為を繰り返し、復縁を迫るようになる。
一旦回想が終わり。再び5人が部屋で語らっているシーンへ。ではそもそもベッドで殺された女は誰なんだ?という話になります。
そしてこの女を知っていたのが、ビンセントとルーク、マーティの3人であることが分かる。この3人はサンディエゴに旅行していた時にこのサラという女性と出会っていたのだ。
パーティー会場で女漁りをしていた3人。するとそこにぽっちゃり女が現れる。ビンセントは彼女に酒を奢ると言い始める。マーティーは自分がデブであることを棚に上げて「あんなぽっちゃり女抱けねえだろ!!」と暴言。
しかしビンセントは冷静にこう告げる。
「ぽっちゃり女には美人の連れがいると相場が決まってんだよ。」
すると案の定そこにサラという美しい女性が現れる。サラと意気投合したビンセントはプール〇ックスを開始!!
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それをプールサイドから意味深な目つきで見つめるルーク。ナイスむっつり!!
別部屋でぽっちゃり女とガンガン〇ックスをキメるマーティ!!
こいつら全員頭おかしいだろ(笑)
じゃあその3人の中に犯人がいるってことじゃねえか!!と5人は犯人捜しをスタートさせることとなる。
さて事情聴収のシーンに戻る。聴収を受けているのはルーク。
「お前がやったんだろ??むっつり野郎!!サラと〇ックスしてるビンセントが羨ましかったんだろ??だからその嫉妬心がためにサラを殺害したんだろ?」
再び回想へ戻る。フィリップはビンセントに「お前がやったんだろ!!」と大激怒!!そしてその場にあった包丁をぶん投げる!!するとビンセントはナイスキャッチ!!
カメラは意味深にビンセントが包丁をキャッチした手をクローズアップ。しかもビンセントは根っからの大馬鹿野郎なのか自分の指紋がべたべたの包丁をベット脇に置く。あんたなんで自分から証拠品を生み出して、殺害現場においてんだよ。馬鹿なのかよ。
するとむっつりルークが突然のカミングアウト。
「実は俺・・・ベッド上にカメラを設置してお前らの〇ックスを隠し撮りしておかずにしてたんだよ!!」
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もちろん友人一同大激怒!!でも待てよ??ベッドの映像を撮影してるんだったら犯人が映りこんでるんじゃねえか??おい事件解決じゃん!!
そして犯行現場に5人が集まった前日の夜、何があったのかが明らかになる。ビンセントはサラを連れ込んでいたのだ。そして、自分と本気で恋愛をしてほしいと迫るサラをビンセントは突き放す。そしてサラは傷心自殺をしたのだった。
さて、ここで5人が犯行現場に集まっているシーンに戻る。すると幻覚を見たかのようにビンセントがふらふらし始め、急に床に倒れ込む。
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そして4人は薬品で眠り込んだビンセントをサラの遺体の隣に配置。何と彼らは結託してビンセントを陥れたのだ。
なぜこんなことをしたのか?その発端はむっつりルークにあった。
ルークは朝、犯行現場を目撃するとビンセント以外の3人を招集し、隠し撮りしていたビンセントがこれまでにやってきた〇ックスの様子を見せる。
その相手が衝撃的だったのだ。ビンセントが〇ックスしていたのは、クリスがストーキングしていたアン、そしてマーティーの妻、さらにはフィリップの妹だったのだ。
ストーカー行為を繰り返すほどにアンを愛していたクリス、自分から浮気しまくっていたくせに別れを切り出されると「愛してるんだ!」と繰り返したクズ男マーティ、妹の処女絶対守るマンのフィリップは大激怒!!
こうなったらビンセントを殺人犯に陥れてやるんだ!!と4人は結託したのだ!
クリスはサラの遺書を回収し、そして殺害現場を工作したのはフィリップ。サラの手首を切り、出血させ、手錠をはめた。殺害現場を演出したのだ。ただこのシーンでヤクをキメて作業をしているフィリップは自分の汗やら唾液やらがベッドに飛び散っている気がするんですが、証拠をばら撒いてませんか??
しかもあの4人は部屋に行ったわけですから、髪の毛一本落ちてないなんてことはありえないでしょう。4人は警察の聴収に対してあんな部屋知らねえと供述しているが、どう考えても無理がある(笑)
凶器についた指紋ってまさかフィリップがぶん投げた包丁をビンセントがキャッチした時についたやつか!?
ただそんなあまりにもパーフェクトからは程遠い陰謀計画にまんまと欺かれた警察はビンセントを犯人だと断定し、事件を解決とする。
ただ、クリスだけはどうも腑に落ちない。というのも自分が回収してスーツの胸ポケットに収めていたサラの遺書が無くなっていたのだ。それは言わば唯一サラが自殺したということを仄めかす資料だ。
そこでクリスは疑問を強める。そもそもあれは自殺だったのか??俺たちはにはまだ気がついていない事実があるんじゃないか?と。
ロフトへと向かうクリス。するとそこにいたのはむっつりすけべルークだった。
そしてルークの口から事件の真相が語られる。何と前日の夜ビンセントがサラを振るところをルークはカメラで監視していたのだ。さらにルークは自分がずっとさらに思いを寄せていたことを語る。
ルークは「愛しているからこそサラに薬を盛って殺したんだ!!」と証言する。薬品入りのワインを飲ませ、致死量のインスリンを彼女に注射していたのだ。
やっぱりむっつりはやばいから気をつけろってお母さん言ってたもん!!
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しかし、この時彼女はまだ完全には死んでいなかったのだ。つまり、サラが完全に息絶えたのは朝、殺人現場を工作するためにフィリップが手首を切った時だったのだ。
サラを苦しまない形で殺してあげたいという猟奇的すぎる愛を語っていたルークは、そんなむごい死を遂げた彼女のことを思い、動揺する。その後ベランダで、ルークとクリスは謎の殴り合いを開始。最終的にルークはベランダから自殺しようとして飛び降りる。
これにて事件は解決。フィリップは殺人容疑で逮捕。マーティは奥さんと復縁。そしてクリスはストーキングしていた女性のアンと復縁するのだった。
いや後半の怒涛の矛盾よ!!(笑)
一体どうなっているんだ。もう殺害現場の証拠作りから警察の捜査に至るまで何から何までガバガバ!!DNAとか調べたら一発でしょ。いつの時代の警察なんだよ(笑)
というかビンセントを陥れてようと結託した時のクリス、マーティ、フィリップに言いたいのは、自分の不倫棚に上げて、なんで人の不倫には厳しいんだよ。「人に厳しく、自分に優しく」じゃねぇかよ。
そもそも5人で不倫部屋を共有しようぜっていう提案が意味不明すぎる。どう考えても1人でやった方がリスクが減るのに。
本作を一言で纏めるなら・・・
むっつりは大体やばい!!
以上!!
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