ナガの短く映画を語りたい

改まった解説や考察をするつもりはありません。とにかく適当に映画語りしていきます。

【おすすめ】通勤・通学時に聞きたいミュージカル映画の挿入歌10選!!

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はじめに

 

 みなさんこんにちは。ナガです。

 今日も皆さんお仕事・お勉強お疲れ様でした。

 

 ところで皆さんは通勤や通学の時に音楽って聞いてますか?当ブログ管理人は通勤に電車を利用しておりますが、電車の中を見回してみますと、イヤホンやヘッドホンを使用している方を多く見かけます。もちろん私自身も毎日音楽を聞いております。

 個人的な話にはなるんですが、私あまりJ-POP音楽を聞かないんですよね。かと言って洋楽を聞くわけでもないです。基本的に映画のサントラを聞くことが多いです。

 

 当ブログを読みに来てくださるような映画が好きな方は、映画のサントラを購入して聞いているという方も多いのではないでしょうか?ただ映画のサントラって基本的にインスト音楽になってしまうので、通勤や通学時に気分を盛り上げていきたいときに聞くにはイマイチ適さないんですよね。

 そんな時にちょうど良いのが、ミュージカル映画の音楽です。ミュージカル映画の挿入歌等であれば、歌詞もありながら、映画のシーンを思い出しつつ楽しく通勤・通学できるんですよ。

 

 ということで今回は当ブログ管理人が通勤・通学時にしばしば聞いているミュージカル映画の挿入歌の中から10曲を選んでご紹介しようと思います。

 

通勤・通学時に聞きたいミュージカル映画の挿入歌10選!!

 

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(C)2016 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.

 

①Seasons of Love(映画『RENT』より)

 

Rent

Rent

 

 

 これは私が毎朝聞いてしまう定番中の定番です。と言いましても楽曲自体が有名ですから、それほど驚きはないですかね?映画だと開幕早々に、舞台だと第2部の幕開けに使われるこの曲は「何かの始まり」を予感させてくれる曲ですので、朝聞くのにはぴったりの1曲です。

 歌詞自体は「愛で季節を測るのはどう?」みたいなテイストで、それほど通勤・通学に関連しているというわけでもないんですが、それでもメロディーラインの徐々に盛り上がっていく感じやノリの良さが朝の上がりきらないテンションに一気にスイッチを入れてくれます。

 

②LA CHANSON DES JUMELLES:双子姉妹の歌(映画『ロシュフォールの恋人たち』より)

 

ロシュフォールの恋人たち リマスター完全版

ロシュフォールの恋人たち リマスター完全版

 

 

 フランス語の歌詞が心地よく、朝の寝ぼけた耳に軽快なサウンドを届けてくれる映画『ロシュフォールの恋人たち』の名曲ですね。「レ、レ、ミ、ファ、ソ、ソ、ソ、レ、ド~♪」と軽快に音階名を歌っていくところが個人的に大好きですね。

 またこの歌の歌詞ってまあフランス語で聞くことになるので、聞いていてあまり意識することは無いかと思うんですが、田舎から出て、パリで自分の力を試してみたいという双子姉妹の心情を歌った曲なんです。ですので、朝、この歌を聞きながら、自分も今日何か成し遂げてやるんだ~なんて田舎から上京する若者みたいな気分になれます。

 

③Singin the Rain(映画『雨に唄えば』より)

 

「雨に唄えば」オリジナル・サウンドトラック

「雨に唄えば」オリジナル・サウンドトラック

 

 

 この曲も朝の通勤通学にぴったりの曲だと思います。聞いていると、雨の中で楽しそうに歌って、踊るジーン・ケリーの姿が思い浮かびます。雨という憂鬱さをポジティブに捉え、傘を差さずに踊る彼のように、ネガティブで憂鬱な朝もこの曲を聞くと、少し楽しくなってきます。

 何か嫌なことがあった日や、憂鬱な朝はぜひぜひこの曲を聞きながら、ノリノリで通勤・通学しましょう。もちろん電車の中や駅、道路で踊ったらだめですよ(笑) 心の中で全力で踊りましょう!!

 

④We Know the Way(映画『モアナと伝説の海』)

 

モアナと伝説の海 オリジナル・サウンドトラック <日本語版>

モアナと伝説の海 オリジナル・サウンドトラック <日本語版>

 

 

 主題歌の『How Far I'll Go』がどう考えても適役なのに、あえてそれを外した謎のチョイスですが、この曲も非常に良いんですよ。この曲が映画のどのシーンで使われているのかが分からない人もいるかもしれませんので、ディズニー公式がYouTubeに投稿してくれている動画を引用しておきましょう。

 


Lin-Manuel Miranda, Opetaia Foa'i - We Know The Way (From "Moana")

 

 これ、モアナの先祖たちが海に漕ぎ出していた回想シーンで使われた曲なんですよ。ハワイ音楽の陽気なサウンドと目的地へとひた走る疾走感あふれる歌詞がたまらなく朝の耳に響き渡ります。帰り道に聞くのにも非常に良い歌詞の曲でもありますね。

 

⑤Your Song(映画『ムーラン・ルージュ』より)

 

ムーラン・ルージュ オリジナル・サウンドトラック

ムーラン・ルージュ オリジナル・サウンドトラック

 

 

 ユアンマクレガーがニコールキッドマンと共演した映画『ムーラン・ルージュ』ですが、その中でも大好きな1曲です。この曲に関しては通勤・通学時に聞きたいというかただの好みです(笑)

 サビに向けて徐々に盛り上がっていくサウンドとこの曲が持つ多幸感に満ちた雰囲気がすごく幸せな気分にしてくれる1曲です。元は『キングスマン:ゴールデンサークル』で無茶苦茶していたエルトン・ジョン の曲なんですけどね。ただこのミュージカルアレンジも素晴らしいです。

 

How wonderful life is while you're in the world
この世界に君がいるだけで なんて素晴らしい人生なんだろう

 

 この歌詞が特に好きなんですよね。この曲は曲名の通り「あなたの歌」です。この曲を聞いて1日、自分に自信を持って過ごしましょう。

 

⑥Another Day of Sun(映画『ラ・ラ・ランド』より)

 

ラ・ラ・ランド (オリジナル・サウンドトラック)

ラ・ラ・ランド (オリジナル・サウンドトラック)

 

 

And when they let you down
落ち込まされたとしても
You'll get up off the ground
きっとまた立ち上がれる
'Cause morning rolls around
だってまた朝が巡って来て
And it's another day of sun
輝く日がやってくる

 

 この歌詞の時点で、通勤・通学に適さないはずがありません。

 ただこの曲を聞く方に一つ注意事項です。とりわけ車通勤の方。突然、車を飛び出して、車の上に乗って踊り出したりしないでくださいね。普通に違犯取られますよ(笑)

 新しい1日の始まりに最適の歌詞とノリノリのメロディ!!通勤・通学に最も適したミュージカル映画はこれだ!!と断言しても差し支えないと思います。

 

Rewrite the Stars(映画『グレイテストショーマン』より)

 

グレイテスト・ショーマン(オリジナル・サウンドトラック)

グレイテスト・ショーマン(オリジナル・サウンドトラック)

 

 

 これも正直、このサントラの中を見回してももっと適役な曲がたくさんあるんですが、私はやっぱりこの曲を推したいですね。劇中では恋愛の歌になってはいるんですが、「Rewrite the Stars」つまり「運命を書き換えよう」って曲名はもっと広義に捉えられますよね。

 言うなれば、自分の運命は自分で変えるんだ!!と力強く物事に立ち向かう歌でもあります。この曲を聞きながら、「自分にはできる!!」と拳を握りしめて通勤・通学してみてはいかがでしょうか?ザックエフロンとゼンデイヤの歌声も朝のまだ寝ぼけている頭にガツンときます。

 

⑧Just the Way You Are(映画『ピッチパーフェクト』より)

 

ピッチ・パーフェクト-オリジナル・サウンドトラック(完全盤)

ピッチ・パーフェクト-オリジナル・サウンドトラック(完全盤)

  • アーティスト: サントラ,イェーセイヤー,バーデン・ベラーズ,ジ・アウトフィット,ソッカペラズ,トレブルメーカーズ,フットノーツ,ハイ・ハイズ,アナ・ケンドリック,フラバフーズ,マーティン・ソルヴェグ
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
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 ブルーノ・マーズの名曲を映画『ピッチ・パーフェクト』のキャスト陣がアカペラでカバーしたバージョンです。もちろん原曲も素晴らしいんですが、このアカペラ版が非常に良いんですよ。聞いたことがない方はぜひ聞いてみてください。

 サビに向かって徐々に歌声が重なっていって綺麗な和音を響かせていく辺りが非常に耳触りが良いです。また歌詞そのものも、「自分の信じた道を行きなさい」「この道はあなたにとって正しい道だ」と自分を肯定してくれるようなニュアンスで非常に元気になれます。

 

⑨Start of Something New(映画『ハイスクールミュージカル』より)

 

ハイスクール・ミュージカル オリジナル・サウンドトラック

ハイスクール・ミュージカル オリジナル・サウンドトラック

 

 

  ノリの良い曲が多い映画『ハイスクールミュージカル』ですが、私はやっぱりこれですね。もう「何かが始まる予感」がこんなに満ち満ちてる曲ってないと思います。この曲を聞くと平凡な1日の始まりでも何かが起こるかも?と前向きに過ごせます。

 ザックエフロンとヴェネッサハジェンズのハモりも抜群によく、メロディも派手すぎず、比較的シンプルなのですごくゆったりと落ち着いて聞ける1曲でもあります。非常におすすめです。

 

⑩民衆の歌(映画『レ・ミゼラブル』より)

 

レ・ミゼラブル?サウンドトラック<デラックス・エディション>

レ・ミゼラブル?サウンドトラック<デラックス・エディション>

 

 

 もう通勤・通学に適したミュージカル映画の挿入歌と言えば、これしかないでしょう!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(笑)

 会社ぶっ壊せ!!!!学校ぶっ壊せ!!!!みたいな気分で、肩で風を切りながら通勤・通学できる最高の1曲です。別に不満があるわけではないですが、毎日通勤しています(笑)

 

Do you hear the people sing?

民衆の歌が聞こえるか?
Singing a song of angry men?

怒れる者たちの歌う声が
It is the music of a people

それは民衆の歌う歌
Who will not be slaves again!

二度と奴隷にはならぬ者の歌
When the beating of your heart

胸の鼓動が
Echoes the beating of the drums

太鼓の響きと重なって
There is a life about to start

新たな暮らしが始まるのだ
When tomorrow comes!

明日が来れば

 

 これを聞いて颯爽と学校や会社に向かいましょう!!



おわりに

 

 皆さんは通勤・通学の時にどんな音楽を聞いていますか?またお気に入りのミュージカル映画の挿入歌はありますか?良かったらコメント欄やツイッター何かで教えてくれると嬉しいですね。

 私は映画ばかりで音楽には非常に疎い人間なので、教えてくれると聞く曲のレパートリーが増えて非常に助かります。

 

 また今回私が紹介した曲もぜひ聞いてみてください。併せて映画本編の方もチェックしてみてくださいね?どれも名作ですので。

 今回も読んでくださった方ありがとうございました。

 

【映画小噺】『フィフティシェイズダーカー』のトマトメーター10%は伊達じゃない(ネタバレあり)

 

はじめに

 

 みなさんこんにちは。ナガです。

 突然ですが皆さんは『フィフティシェイズダーカー』という映画をご存知でしょうか?『フィフティシェイズ…』シリーズの第2作になるんですが。

 第38回のラジー賞(その年のワースト映画を決める祭典)で助演女優賞とワーストリメイク賞の2部門に輝き、北米大手批評家レビューサイトのRotten Tomatoesでもトマトメーターがわずか10%という悲惨な有り様になっている映画です。

 

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 ただこういうのを見ると、無性に気になってしまうのが私の性でして。とりあえず1作目のあらすじみたいなのをパラパラっと読みまして、2作目をいきなり見てみようという暴挙に出ました。2作目が良かったら、1作目もちゃんと見ようと思いつつ…。

 

 で、『フィフティシェイズダーカー』を無事鑑賞し終えたんですが、1つの結論に至りました。トマトメーター10%は伊達じゃねえぞということです。

 もう脚本が映画として成立していないというか、完全に分裂しているというか、サイコパスが脚本を書いているのか、もう映画を見ていて、あまりの不可解さに大爆笑してしまいました。以下に本作の私の率直な感想を箇条書きで纏めました。

 

  • 登場人物が全員サイコパス
  • とりあえずだいたい〇ックスしたら解決する
  • ホラー映画なのか、007なのか、ミッションインポッシブルなのか、AVなのか、ラブストーリーなのか、ジャンルが意味不明すぎる
  • というか男性キャラクター大体クズ
  • 「もうあなたとは無理」と「あなたじゃなきゃダメ」を2時間で30回くらい繰り返してるような気がする

 

 箇条書きの内容だけではいまいちわからないと思いますんで、ここからネタバレありきでガッツリお話していこうと思います。

 

キャラクター

 

 とりあえず本作を見る上でこの4人だけ分かれば、大丈夫かな?というキャラクターだけピックアップして紹介していきますね。

 

アナスタシア・スティール(アナ)

 

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(C)2017 UNIVERSAL STUDIOS

 

 クリスチャンのことが好き。でもグレイに支配されたくない。ただグレイとSMプレイをするのは好き。というか割と支配されることに満更でもなさそう。何を考えているのかよくわからない主人公。とりあえず仕事中は男とメッセージのやり取りしていないで、仕事しろ。

 

クリスチャン・グレイ

 

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(C)2017 UNIVERSAL STUDIOS

 

 ドS。変態。ストーカー。どうやら幼少期のトラウマが原因で女性を支配することに執着していて、これまでも金銭契約で自分の「従属者」を置いてきた。どうやらアナには本気らしい。自制心を必死に働かせようとしているようだが、アナにSMプレイの器具を使用している時が一番幸せそうな顔をしているので、やっぱりやべえ奴。

 

ジャック・ハイド

 

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(C)2017 UNIVERSAL STUDIOS

 

 アナの上司。アナのことが好き。セクハラとパワハラの常習犯で、これまで3人の女性部下を退社に追い込んできた。そして次はアナをターゲットに設定。「口では嫌がってても、こっちは正直なんだよ。」とかエロ漫画で言いそうなセリフをそのまま口にしてるめちゃくちゃ痛い奴じゃんと思ったけど、この映画の原作官能小説だったわ(笑)

 

エレナ・リンカーン

 

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(C)2017 UNIVERSAL STUDIOS

 

 クリスチャンをサディストにした張本人。何か分かんないけど多分変態。クリスチャンは恋人じゃなくて「従属者」を求めているのよ~と言ってアナに嫌がらせをしている。アナの車に白濁液をぶっかけるいたずらをするも、最後にアナに顔面にシャンパンをぶっかけられる仕返しに遭う。

 

ざっくりと前作のあらすじ

 

 なんやかんやあってアナはクリスチャンと金銭を媒介とした「主従関係」を結ぶ。でもアナは本気になっちゃって、主従関係じゃなくて恋愛関係になりたいと主張。欲望を抑えきれないクリスチャンはアナにサディストを剥き出しにする。アナは「あなたとはもうやれない。」と後ろ髪をひかれながらも彼と別れる。

 

ざっくりと今作のストーリー解説(ネタバレ)

 

 アナはクリスチャンと別れ、心機一転夢だった出版社で働き始めます。ただ職場でもフェロモンを振りまく彼女はセクハラ上司のジャックにロックオンされる。

 

 ある日彼女は知り合いのフォトグラファーが開いている個展を訪れる。そこには以前に撮影したアナの写真が6点ほど展示されている。するとアナの写真を6点丸々買い占めたいという太客が現れる。

 

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(C)2017 UNIVERSAL STUDIOS

 

 それが前作でアナと決別したクリスチャンだった。彼はアナに未練たらたらで、ここに来れば、彼女と会えると思ったなどと供述する。というか元カノの居場所を特定して会いに来て、写真6点を買い占めて「他の奴に見せたくねえ」というセリフを吐くのはさすがに気持ち悪すぎる(笑)

 

 で、2人はディナーを共にすることになるんだけど、そこでクリスチャンはアナにもう一度俺の「従属者」になってくれないかと提案。もちろんアナは断る。で、クリスチャンは「もうあんなことしないように気をつけるからさ、お願い」「気をつけるから」の1点張り。前作の終盤から何を学習したんだ君は?

 

 するとアナは「ま、まあ気をつけてくれるんだったらいいけど…??」とあっさり承諾。なんじゃそりゃ。

 

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(C)2017 UNIVERSAL STUDIOS

 

 で、2人はクリスチャンの自宅に向かう。で、我慢できなくなって玄関でおっぱじめちゃうんだ。いや、お前ら前作のラストは何だったんだよ。で2人は幸せな〇ックスを終える。

 

 その夜中にアナが目を覚ますと部屋に見知らぬ女が佇んで、こっちを眺めている。眠気眼をこすると、その女は消えている。急に始まるホラー展開にわいはもう置いてけぼり。

 

 翌朝、クリスチャンはアナに2万4000ドルの小切手を渡すんだけど、アナは金銭契約は嫌なのと小切手を破り捨てちゃう。破るならそれ俺にくれ。そしたらクリスチャンはどうしてもお金を渡したいからと、自分の部下にアナの口座にお金を入れておけと命令。

 

 当然アナはなんで私の口座を知っているのよ!!それって私を支配しようとしているからじゃないの?と大激怒。まあそりゃそうですよね。

 

 次のシーンに切り替わると、2人はラブラブで幸せそうに朝食を食べている。いやさっきの口座の話はどうしたよ??勝手に解決すんなよ!!俺らは意味不明だよ!!

 

 で、クリスチャンはアナを舞踏会に招待。そしてアナの髪を整えるために彼女をヘアサロンへと連れて行く。そこにいるのはかつてクリスチャンを一級のサディストに仕上げた女エレナ・リンカーン

 

 なぜ元カノがいるヘアサロンに連れて行くんだとアナは激怒!!そりゃそうですよね。でもさっきの口座の問題はどうなったんだい??そっちはもういいのかい?

 

 クリスチャンはオフィスに彼女を連れて行き、必死で弁明。しかも「彼女とはもう終わってるから。」「彼女とはもう終わってるから。」の一点張り。不倫してる男の決まり文句みたいな弁解の仕方だよ、それ。

 

 そしたらアナは大激怒!!そりゃそうだ!!

 

 ただ彼女が起こっているのは昨晩の〇ックスで彼が身体に触れさせてくれなかったこと!!

 

 なんでや!!どう考えてもまずは彼の元カノのことをもっと追及しておくべきじゃん!!そして君の口座を勝手に調べられてる件はどうなったんだよ!!

 

 そんなアナをクリスチャンはベッドルームへ誘います。もちろんアナは大激怒。「〇ックスをしても関係は修復されないからねっ!!」

 

 クリスチャンは「触ってもいいぜ。」と一言。アナは「いいの?」とノリノリ。そのまま2人はおっぱじめます。

 

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(C)2017 UNIVERSAL STUDIOS

 

 そして事後のシーン。2人は先ほどまでの口論が嘘のように幸せそうにまどろんでいる。お前、さっき「〇ックスで関係は修復されないわ。」とか強気に意気込んでたのに、〇ックスで関係修復されてるじゃねえか!!というか銀行口座と元カノはもういいのかよ!!

 

 気を取り直してヘアサロンで髪を整えると、2人は仮面舞踏会に出席。その前に2人は部屋でイチャイチャ。クリスチャンはアナの穴にボール状の器具を挿入。アナも満更でもなさそう。お前、前作で「支配されるのが嫌だから」って別れたんだよね??

 

 2人はパーティーが終わるまで待ちきれないのか、上の階のベッドルームへ移動するとまたまたおっぱじめます。アナはあれだけSMプレイを嫌がっていたのに、自ら「お尻をぶって」とクリスチャンに一言。確認だけど君は「支配されるのが嫌」って言って前作で別れたんじゃなかった??でお尻を叩かれて、めちゃくちゃ気持ちよさそう。なんじゃそりゃ。わしには理解できん。

 

 行為を終えてパーティーに戻ると、エレナが登場。エレナはアナに向かって「クリスチャンには愛ではなく従属者が必要よ」と一言。元カノがしゃしゃるな!!(笑)

 

 エレナのせいでアナは不機嫌に。そして彼の家の地下ガレージに行ってみると、アナの車が白濁液まみれにされていました。急にスパイサスペンス調の展開に!!最近の007の雰囲気…。

 

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(C)2017 UNIVERSAL STUDIOS

 

 2人はそんあ事件を他所にクルーズの旅に出かけていきます。旅行に出発する前日、船のシャワー室でお互いの身体を洗いっこ。お前ら事件のことをもっと深刻に考えろよ。「愛してる」とか言ってる場合じゃねえよ。

 

 で2人はノリノリでクルーザーを運転。ラブラブなのは良いんだけど、その運転の仕方は危ねえだろ…。

 

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(C)2017 UNIVERSAL STUDIOS

 

 旅行から戻ると、上司のジャックが徐々にセクハラ・パワハラ気質の本性を出してきます。アナに彼氏がいると知ったからか急に彼女にぶっきらぼうに当たるようになります。そしてニューヨークに出張に行くから、お前も一緒に来い、そして俺と一緒に泊まれよと一言。

 

 それをクリスチャンに伝えると、「行くな」という返信が。というかお前ら仕事中にメッセージのやり取りしてんなよ。仕事終わってからやれ!!(笑)

 

 で、仕事が終わるとアナはクリスチャンに会いに行きます。そしてニューヨーク行きの話をするのかと思いきや、急にアナが部屋に置いてあるSM器具を触りながら上目遣いでクリスチャンを誘惑。そのままSM器具を使っての〇ックスに発展。アナは足に器具をつけられて拘束されちゃう。もう1回確認させてほしいんだけど、君は前作で「支配されるのが嫌」だって別れたんだよね??

 

 で、行為が終わるとようやくニューヨーク行きの話がスタート。なんで先に〇ックスなんだよ。大事な話は先にしとけよ(笑)

 

 翌日出社すると、ジャックはアナにニューヨーク行きの件を問い詰めます。アナはクリスチャンの要望通り、それを断る。するとジャックは「おまえは仕事ができる奴だと思っていたのに、失望したよ。」と完全にパワハラ発言。そして壁ドンからの「おまえは賢い奴だからわかるよなぁ~。俺と寝た方がお得だぜ~?口では断わってても、身体は正直なんだよ~??」と完全にセクハラ。

 

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(C)2017 UNIVERSAL STUDIOS

 

 アナはそんなジャックのイチモツに思いっきり蹴りを入れて逃走。表で待機していたクリスチャンのところに逃げ込む。その後ジャックは金にものを言わせて、アナの勤める出版社に根回し。ジャックは解雇されちゃう。で、クリスチャンは不安だから俺と一緒に住まないか?とアナに提案。アナも二つ返事で承諾。

 

 翌日の夜。2人は高級レストランでディナーをする。するといきなりクリスチャンはアナに「今はいてるパンティーを脱いで、俺によこせ。」と提案。お前にセクハラ上司を断罪する資格があるのか?という変態っぷり。それに満更でもなさそうなアナ。再度確認だけど、君は前作でry...

 

 レストランからの帰り道。エレベーターの中で彼女はアナの穴を弄り始める。感じまくりのアナ。もはやただの変態でしかないクリスチャン。もう1回言うけどお前にジャックを裁く権利はねえ!!(笑)

 

 で、アナは引っ越すために自宅アパートに荷物を取りに帰る。するとアナの部屋に1人の女が佇んでいる。ようやくここで冒頭のホラー映画要素の伏線回収かよ!!というかめちゃくちゃ怖いよ!!(笑)

 

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(C)2017 UNIVERSAL STUDIOS

 

 その女はクリスチャンの元「従属者」だった。彼女は彼を愛するがあまりメンヘラと化し、銃を持ってアナを殺すためにやって来たのだった。すると部屋の外からクリスチャンがやって来て、彼女に一言「お座り。」と。なんじゃそりゃ?

 

 そんな異様な主従関係を見せつけられたアナは再びクリスチャンとの別れを決意。彼の下から逃げてしまう。さっきまで彼とのSMプレイに満更でもなさそうだったのはどこのどいつだよ?SMプレイの器具を触りながら、クリスチャンに上目遣いをして誘惑してたのはどこのどいつだよ?お尻を叩かれて気持ちよさそうにしてたのはどこのどいつだよ??ツッコミが止まらないよ。

 

 で、別れを決意した割にたった3時間でクリスチャンの家に帰って来ちゃう。子供の家出レベルじゃねえか!!(笑)

 

 そしてアナはやっぱりあなたの「従属者」にはなれないわと告げる。そんなアナにクリスチャンはまたまた「気をつけるから。」「気をつけるから。」の一点張り。もっとましな言い訳は無いのか??

 

 でもそんな言い訳でまたまた「私も好きよ。」と心変わりしたアナはクリスチャンと熱いキスを交わし、そのままベッドに。またまた〇ックスで関係を修復してるじゃねえかよというツッコミをする気力すら失われてきたぞ。

 

 で、翌朝。謎の筋トレシーンが2分ほど続くんだけどこれは何??

 

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(C)2017 UNIVERSAL STUDIOS

 

 もう意味が分からんぞ??と思っていたら突然のプロポーズ!!もしかしてアナに良い返事をもらうために身体を見せつけていたのか??ただそんな彼の努力もむなしく返事は保留。

 

 そしてクリスチャンは出張でアナの元を離れるんだけど、出張先でヘリコプターに乗っていると、突然マシンがトラブル。急に始まる「ミッションインポッシブル」。しかしトムクルーズじゃないのでインポッシブルなミッションはインポッシブルなまま。ヘリコプターは墜落する。

 

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(C)2017 UNIVERSAL STUDIOS

 

 クリスチャンの家でアナは彼の家族と彼を待っている。そこに彼の飛行機が墜落したというニュースが飛び込んでくる。悲しみに暮れるアナたち。しかしそこに現れたのはなんとクリスチャン。何と無傷で!!トムクルーズでもさすがにヘリコプターが墜落したらケガするぞ・・・。どんな強靭な身体してんだよ(笑)

 

 そしてアナはクリスチャンにプロポーズの返事。もちろん返事は「YES」。そして2人は深夜0時におっぱじめます。

 

 クリスチャンほんとどんだけ強靭なんだよ。ヘリコプターか墜落から無傷で生還しただけでもとんでもないのに、帰って来て即〇ックスかよ。

 

 しかも「支配されたくない」「従属者にはなれないの」とか言っていたのにアナは拘束具をつけられて、目隠しをされてクリスチャンの思うがまま。もう俺には意味が分からん。

 

 ラストはクリスチャンの誕生パーティーの日。彼とアナは親族、友人一同に結婚報告。するとまたまた元カノエレナが嫌がらせ。そんなエレナにアナは車の白濁液の仕返しと言わんばかりにシャンパンをぶっかけ。

 

 その後クリスチャンはアナに結婚指輪をプレゼント。花火を見ながら幸せに終了・・・かと思いきや、そんな2人を妬ましそうに見つめる1人の男の影。その男は写真に写るクリスチャンの顔をタバコの火で燃やしている。

 

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(C)2017 UNIVERSAL STUDIOS

 

 なんだこの物騒な奴は??と思った瞬間にエンドロールに突入!!

 

 いやなんだこの幕引き??もうついてけねえよ、俺(笑)

 

おわりに

 

 この映画を見て、1つだけ学んだことがあります。

 

 女性はよく分からん。

 

 もうこれに限ります(笑)

 

 プロットが支離滅裂すぎて、もうどうなっているのか?とりあえず「〇ックスしたら仲直りする」という条件を書き加えたトムとジェリーみたいな関係なんですかねあの2人は。

 トマトメーター10%の映画は伊達じゃねえですな。うん。これを劇場で1800円払って見た日には、もうあまりの虚しさに心が死んでしまいそうです。

 

 でも最終的には5周くらい回ってこの映画を楽しんでいる自分がいましたし、続編の『フィフティシェイズフリード』が公開されたら映画館で見ようとか思っている自分がいることに恐怖を感じました。

 ちょっとだけアナの気持ちが分かりました(笑)

 

 現在『フィフティシェイズダーカー』はアマゾンプライムビデオで配信中です。暇つぶしがてらにいかがでしょうか??(笑)

 今回も読んでくださった方ありがとうございました。

 

商品リンク

 

 

【ワンシーン批評×10】梅雨の憂鬱を吹き飛ばす雨のシーンがおすすめの映画たち

 

はじめに

 

 みなさんこんにちは。ナガです。

 いよいよ梅雨明けが迫ってきていますね。前が降り続き、湿気と暑さで憂鬱な気分で過ごす毎日は何とも耐え難いものです。そんな憂鬱な気分を吹き飛ばすようなことは何かないかな?と考えてみた時にやっぱり映画しかないでしょと思い至りました。

 今回は「雨をポジティブに楽しむ」をコンセプトに10作品から10の雨のシーンを抽出し、紹介していこうと思います。

 皆さんもぜひ本記事でご紹介する作品たちを見て、梅雨の憂鬱な時期を乗り切りましょう。

 

梅雨の憂鬱を吹き飛ばす雨のシーンがおすすめの映画たち

 

①『七人の侍

 

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映画『七人の侍』より引用

 

 やっぱり黒澤明監督の『七人の侍』の雨の中でのラストバトルは全ての映画のお手本のような雨の使い方ですね。村で起こった戦いも、涙も、血も、そして人の死さえも何もかもを洗い流すような壮大な自然の力を感じさせる雨の使い方ですよね。

 このシーンで黒澤明は雨をより印象的に見せるために水に墨汁を混ぜたというのは有名な話です。それにより映画の白と黒の世界に雨が生き生きと表現されました。

 とにかく映画の雨を語る上でこのシーンだけは欠かせないと思い、まず最初に紹介しました。

 

②『マトリックス:レボリューションズ』


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(C)2003 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

 

 このシーンも言わずと知れた雨のメイシーンですよね。正直私は『マトリックス:レボリューションズ』の雨の最終決戦が全ての映画のバトルシーンの中で一番スタイリッシュでクールだと思っております。

 仮想世界、敵は圧倒的多数、にも関わらず何と一騎打ち!!重力を無視し、縦横無尽に飛び回りながら展開される超絶アクションの連続!!これでワクワクしない人が果たして存在するのでしょうか?

 そしてやっぱりキアヌ・リーブスのアクションは素晴らしいですね。こんなにシャープでスマートなアクションができる俳優は他にいないんじゃないかと思います。

 

③『アバウトタイム』


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(C)Universal Pictures

 

 本作の主人公とヒロインの結婚式のシーンで雨が降り始めるんですが、これがまた良いんですよ。主人公はタイムスリップの能力を持っていて、これまでも何か上手くいかないことがあると、その力を使って問題を回避してきました。

 しかし、このシーンでは彼はその結婚式で大雨が降るというアクシデントを楽しもうとしています。物事には常に2つの側面があります。ポジティブな方を取るか、ネガティブな方を取るか。結局は自分次第です。だからこそ人生を楽しめるかどうかも自分次第です。

 土砂降りの日でもこの映画を思い出しながら、ポジティブな気分で雨に濡れながら家に帰ったりしてみたいですね。

 

bluemoon-city.hatenablog.com

 

④『雨に唄えば


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映画『雨に唄えば』より引用

 

 こちらも言わずと知れた雨の映画の代名詞的作品ですよね。ジーン・ケリーが歌いながら雨の中で踊ります。このシーンって4分くらいの尺なんですが、何と撮影に3日間もかかったそうですね。また、黒澤明監督は雨に墨汁を混ぜましたが、この『雨に唄えば』では牛乳を雨に混ぜてあるそうです。

 土砂降りなんですが、ふいに傘を手放し、そしてその雨をも楽しむかのように歌い、踊るこのシーンは梅雨の憂鬱な気分を吹き飛ばしてくれること間違いなしです。

 雨の帰り道はあえて傘を差さずに歌なんて口ずさみながらノリノリで行きましょう!!

 

⑤『ブレードランナー


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TM & (C)2017 The Blade Runner Partnership. All Rights Reserved

 

 これまた言わずと知れたド定番『ブレードランナー』のラストシーンですね。未来世紀のネオン街の放つ光が雨と交錯しまさに異質な空間を作り出しています。

 その中で何かをやり遂げたかのように柔和で、それでいて何かに絶望するかのような表情で散りゆくロイのあの何とも言えない表情だけが脳裏に焼き付いて離れません。

 こんなに美しく、儚い雨のシーンも他にないと言えるのではないでしょうか?ぜひ疲れた時には外に出て雨を浴びながら「ロイバッティごっこ」をしてみましょう。

 

⑥『ショーシャンクの空に


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映画『ショーシャンクの空に』より引用

 

 おそらく今回紹介する10の雨のシーンの中で最も知名度と人気が高いのがこの『ショーシャンクの空に』のワンシーンだと思います。

 何もかもから解放され、未来へと開かれた男の解放感だけに満たされたような表情がたまらなく良いですよね。

 『ショーシャンクの空に』ごっこは正直自分もしたことがあります。雨の日に学校を終えて、帰る時に傘を持ってなかったんです。そのためもう覚悟を決めて濡れて帰るしかないわけですが、どうせ濡れるなら派手に濡れてやろうと思って、公園でこのポーズで雨水を飲んでみました(笑)

 梅雨の時期の金曜日の会社帰りに雨が降っていたら、家の近所でまたやりたいなと思っております。

 

⑦『ゴジラVSビオランテ


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映画『ゴジラVSビオランテ』より引用

 

 怪獣映画と雨というのはこれは非常に難しいことなんです。『パシフィックリム』でも暗い夜の戦闘シーンを主軸に据えましたが、どうも見えにくい。さらに怪獣がゴジラという話になると、ゴジラは黒い体色をしているので、映画映えさせるのが非常に難しくなってきます。

 しかしこの『ゴジラVSビオランテ』の若狭での戦闘シーンは非常に上手く撮っていて、92式メーサー砲がゴジラに向けて一斉に射撃され、夜の闇を照らします。雨の夜の闇に浮かび上がるゴジラ。メーサー砲VSゴジラ

 ゴジラシリーズにおいて最も印象的な夜の戦闘シーンであり、雨の戦闘シーンだと思います。

 

⑧『ロード・トゥ・パーディション


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(C)2002 TWENTIETH CENTURY FOX & DREAMWORKS LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

 

 映画史上最もスタイリッシュでクールな雨のシーンだと思います。「愛している」のに、「愛されている」に至らない複雑な距離感の「家族」の物語はねじれにねじれ、そしてあの雨の夜の闇へと辿りついてしまいます。

 「おまえでよかった。」という名ゼリフがここで披露されるわけですが、こんなに悲哀と愛に満ちた言葉も他にないと思います。

 「分かりあえなかったこと」の残酷さを強調するかのように悲しく降り注ぐ雨は、まるで彼らの物語の結末に空が涙しているようですらあります。

 

⑨『台風クラブ


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映画『台風クラブ』より引用

 

 私のオールタイムベスト映画である『台風クラブ』をこのカテゴリで挙げないわけにはいきません。やっぱり雨の夜のシーンと言えばこのシーンが最もテンションが上がります。

 中学生男女が下着姿で台風の夜に学校で歌い、踊るという最高のシチュエーションがここにあります。この映画を見てから何度下着だけを身につけて、雨の中で踊り騒ぎたいと考えたことか・・・。

 しかしこればっかりは逮捕されてしまうので出来ないんですよね。でもいつか絶対にやります。絶対に!!

 

⑩『ペーパーボーイ』


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(C)2012 PAPERBOY PRODUCTIONS,INC.

 

 私が選ぶ「最も浴びたい雨のシーン」です(笑)

 よく見たらこのシーン雨が降っていませんね・・・???

 

 そうなんです。このシーンで雨を降らすのは、空ではなくこの女性です。もう察しの良い方は皆まで言わずとも分かりましたよね。

 ちなみにこの女性の方がニコールキッドマンで、横たわっている男の方がザックエフロンです。男はクラゲに刺されて失神しているんですね。それを目覚めさせるためにニコールキッドマンが雨を降らせるんです。

 

 この映画の撮影秘話でニコールキッドマンが語っているんですが、このシーンは本当に雨を降らせているらしいです。本物だそうです。

 

 私にもぜひ浴びさせてほしいものです。

 

おわりに

 

 いかがだったでしょうか。

 みなさんも梅雨の憂鬱な気分を映画を見てすっきりさせてみてください。

 また雨のシーンが印象的な映画を見て、外に出て、その真似をしてみるというのは非常に楽しいことです。私自身もよくやりました。ぜひぜひ実際にやってみてください。

 併せて⑩の『ペーパーボーイ』のシーンを私に再現してくれるニコールキッドマンを募集しております。(笑)

 今回も読んでくださった方ありがとうございました。

 

商品リンク

 

・『マトリックス:レボリューションズ』 

 

・『ロード・トゥ・パーディション』 

 

 ・『ペーパーボーイ』

 

【ワンシーン批評】『ちはやふる 結び』:青春映画ではなぜ「走る」シーンが登場するのか?(ネタバレなし)

 

はじめに

 

 みなさんこんにちは。ナガです。

 

 日本では毎年たくさんの青春映画がつくられますよね。とりわけ少女漫画の実写化映画は非常に数が多いです。私はこういう類の映画が大好きなので、公開されるとすぐに見に行っています。みなさんはどれくらい見ましたかね?

 

 メインブログの方で少女漫画の実写化映画を25作品纏めてレビューした記事がありますので良かったらこちらも読んでみてください。

 

www.club-typhoon.com

 

 本当に毎年追いかけられないくらいに公開されている日本の青春映画ですが、このジャンルの映画の定番のシーンの1つに走るシーンがあります。

 今回は映画『ちはやふる 結び』に登場する疾走シーンを取り上げて、青春映画ではなぜ主人公が、ヒロインが走るのかということを考えていきたいと思います。

 

作品情報

 

題名『ちはやふる結び』

監督:小泉徳宏
脚本:小泉徳宏
原作:末次由紀ちはやふる
製作:北島直明/巣立恭平
製作総指揮:伊藤響/安藤親広
出演者:広瀬すず/野村周平

音楽:横山克
主題歌:Perfume 「無限未来」
撮影:柳田裕男
編集:穗垣順之助
制作会社:ROBOT
製作会社:2018映画「ちはやふる」製作委員会
配給:東宝
公開:2018年3月17日
上映時間 128分

 

今回のワンシーン

 

青年はなぜ走るのだろうか?

何のために?自分のため?誰かのため?

その先に待つものは・・・?

少しでも早く1歩先へ・・・1歩先へ・・・。

それはまるで人間の進化のプロセスとも言えるのではないだろうか?

 

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(C)2018 映画「ちはやふる」製作委員会 (C)末次由紀講談社 映画「ちはやふる 結び」予告編より引用

批評:青春映画ではなぜ「走る」シーンが登場するのか?

 

 青春映画において「走る」シーンが多用される理由を考えてみようと思ったのは、ある面白い記事を見つけたからです。

 

www.nature.com

 

 この記事は2004年にデニス・ブランブルとリーバーマンによって執筆されました。その主題は「人間は走るべく進化した存在である」というものです。

 まず、皆さんは「ランナーズハイ」という言葉を聞いたことがありますか?これは人間が人が走っている時に快感を感じる現象のことを指します。これは走る際に人間の身体が快楽物質を分泌することに起因します。

 アリゾナ大学のディビッド・ラクラレン教授は人間と共にフェレットをランニングマシーンを用いて30分間走らせました。その結果として人間の血液からは快楽物質が検出されたものの、フェレットからはそれが検出されなかったのです。

 つまり人間には走るための素質が元来備わっているということになります。

 

 そしてデニス・ブランブルとリーバーマンは人間がその走るための素質を有しているのは、先天的なものでは無くむしろ進化によって形成されたものではないかということです。そもそもアフリカにいた人間の祖先と言われる種族たちは足の身体機能的に走れなかったのではないかと指摘されています。

 ただそれではかつての狩猟時代を生き抜くことが出来ません。獲物を負うことも出来なければ、外敵に狙われても逃げることもできません。そのため人間は生存するために「走る」という機能を獲得していったのではないでしょうか。特に長距離を「走る」という機能において人間は突出しています。

 つまり人間の走るという行為は、人間という種族の進化の表象とも言えるのです。

 

 よって青春映画において「走る」という行為は、物語を通してキャラクターの内面が大きく変化し、人として進化したことの証明を視覚的に表現していると考えることはできないでしょうか。だからこそ青春映画においてはあまり「走る」シーンを多用することなく、溜めて溜めてクライマックスのここぞと言うシーンで用いられるケースが非常に多いですよね。

 映画『ちはやふる 結び』でもまさしく「走る」行為は進化の表象として描かれていました。今すべきことに気づき、人間として大きく成長した太一がひた走るあのクライマックスのワンシーンはまさしく彼自身の進化の証明ではないだろうか。

 走り終えた後のシーンで登場する彼の姿はもはやそれまでの彼とは風格が一味も二味も違います。1人の人間として何かに目覚めたような表情を魅せてくれます。

 

 人類が種と言うコレクティブな単位で「走る」ことで進化してきたように、青春映画のキャラクターたちもまた「走る」ことでインディヴィジュアルな単位で青春イニシエーションを通過し、1人の人間として進化しようとしているのです。

 

関連リンク

 

 映画「ちはやふる 結び』について熱く語ったメインブログのレビュー記事です。「青春映画においてオトナが果たす役割」について考えてみました。良かったら読んでいってください。

www.club-typhoon.com

 

【ワンシーン批評】『近キョリ恋愛』:三視点連続高速切替式壁ドンを見てくれ(ネタバレなし)

 

はじめに

 

 みなさんこんにちは。ナガです。

 

 今回はですね今週末から公開の小松菜奈主演の『恋は雨上がりのように』にあやかって彼女が過去に出演していた作品の中から1作紹介してみようと思います。

 当ブログでは基本的に私が高評価している作品をピックアップして紹介していますが、今回紹介する映画は限りなく低評価をつけている作品です。ただこのワンシーンだけ、このワンシーンだけはどうしても見て欲しいというシーンがあるので、取り上げます。

 

 今回紹介する作品のタイトルは『近キョリ恋愛』です。メインキャストは小松菜奈山下智久ですね。山下智久さんの本作における演技は上手いとか下手とかそういう次元ではないですね。何というか・・・山下智久!!!って感じです。

 小松菜奈さんはこの作品に出演してた頃はまだ演技が・・・ですね。最近の作品を見ていると比べものにならないくらいに伸びてますが。まあ文句なしにボブヘアーが可愛いので何も言いませんが・・・(笑)

 

 さて今回はこの『近キョリ恋愛』からワンシーンをチョイスして短評を加えていこうと思います。

 

作品情報

 

題名:近キョリ恋愛
監督:熊澤尚人
脚本:まなべゆきこ
原作:みきもと凜
製作:坂下哲也、平体雄二
出演者:山下智久小松菜奈
音楽:安川午朗
主題歌:サカナクション「蓮の花」
撮影:柳田裕男
編集:熊澤尚人
制作会社:日テレアックスオン
製作会社 :「近キョリ恋愛」製作委員会
配給:東宝映像事業部
公開:2014年10月11日
上映時間:118分
製作国:日本
言語:日本語

 

今回のワンシーン

 

日本映画の1大ジャンルである少女漫画の実写化

その演出の定番とも言えるのが壁ドンだ

しかしどの映画も壁ドン、壁ドン、壁ドン・・・

だんだんそのインパクトも胸の高鳴りも、キュンキュンも死んでいく

そんな中に彗星のごとく現れた伝説の壁ドンを見よ!!

 

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映画『近キョリ恋愛』より引用

 

批評:三視点連続高速切替式壁ドンを見てくれ

 

 この映画のストーリーについてはもう語る気はありません。何かよくある生徒と教師の恋愛モノって感じです。ありがちすぎて特に説明するところがありませんよ(笑)

 で、先ほども書いたように少女漫画の実写化において「壁ドン」はもう無くてはならない不可欠な存在となっています。当ブログ管理人は結構頻繁に少女漫画の実写化映画を映画館に見に行くのですが、その際、「壁ドン」のシーンになるとキャーと声にならないような叫びをあげてらっしゃる女性の方がいらっしゃいます。やはり「壁ドン」は女性たちのキュンキュンポイントなんでしょうね。

 

 しかし現代はもはや「壁ドン」飽和時代です。イケメンがヒロインに「壁ドン」して、高圧的な言葉を吐くくらいではもう多くに女性たちは耐性がついてしまってキュンキュンできなくなってしまっているのではないでしょうか?

 そんなあなたにおすすめしたいのが、2014年に公開された映画『近キョリ恋愛』です。この映画の「壁ドン」シーンは伝説だと私は思っております。

 

 この映画の「壁ドン」に名前をつけるなら「三視点連続高速切替式壁ドン」です。

 

 まあ意味が分からないでしょうから、実際に見ていただきましょう。

 

 まず山下智久の背後からのショットでKABEDOOON!!

 

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映画『近キョリ恋愛』より引用

 

 そしてその刹那、急にカメラが切り替わってロングショットでKABEDOOON!!

 

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映画『近キョリ恋愛』より引用

 

さらにすぐさまシーンが切り替わりKABEDOOON!!

 

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映画『近キョリ恋愛』より引用

 

 これ山下智久小松菜奈にしている1回の壁ドンを単にいろんな方角から撮っているだけではないんですよ。何と1回の壁ドンをアングルを変えて3回流しているんです。この意味わかりますか?

 つまりはですよ、音だけ聞くと「ドン!!ドン!!ドン!!」って感じで3回音が聞こえるんですよ(笑)

 

 私はこの映画を見た時にこれまでの映画史上1番笑ったシーンなんじゃないかな?と思いましたね。それくらいにこのワンシーンはインパクトが凄いです。

 私はこのシーンが作られた背景にこんなやり取りがあったのではないかと思うのです。

 

スタッフ「壁ドンのシーンがアングル違いで3つありますが、どれを採用しますか?」

 

監督「悩ましいなぁ・・・。どれも最高なカットであるだけにな~」

 

スタッフ「じゃあ全部使ってのはどうですか?(冗談)」

 

監督「そのアイディアいただき!」

 

スタッフ「えっ・・・(困惑)」

 

 まさに本作『近キョリ恋愛』の壁ドンは、日本少女漫画化実写界を激震させた爆笑必至の最強の「壁ドン」ということになるでしょう。

 

 これはもう「壁ドン」ではありません、「壁ドゥン」です。

 

 今回も読んでくださった方ありがとうございました。

 

商品リンク

 

近キョリ恋愛 DVD通常版

近キョリ恋愛 DVD通常版

 

【映画小噺】私が映画館で絶対に最前列ど真ん中の座席に陣取る理由

 

はじめに

 

 みなさんこんにちは。ナガです。

 

 今回は前回の『サマーウォーズ』下世話話に続いて2回目の映画小噺のコーナーです。前回の記事は以下のリンクから。

 

bluemoon-city.hatenablog.com

 

 さて今回は映画館の座席に関するお話です。映画好きでもありますが、何より映画館好きでもある私は週に2~3本は映画館で映画を見ています。そんな私は映画館における座席に非常に強いこだわりがあります。

 そのこだわりというのが、どうしても最前列のど真ん中の座席で鑑賞したいというものなんです。今回は私が最前列ど真ん中にこだわる理由をお話してみようと思います。

 

私が映画館で絶対に最前列ど真ん中の座席に陣取る3つの理由

 

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(C)2016 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.

 

①とにかく何をしても許される

 

 まず映画館の最前列の特徴はとにかく人が少ないことです。映画館が空いている時には、自分の近くに人が座っているということさえ珍しい有様です。つまりは人の目を気にせずにくつろぎながらリラックスして映画が見れるということですよ。

 

 ズボンを脱ぐも良し、妄想して鼻の下を伸ばすも良し、1人ゴソゴソするも良し。

 

 え~これはダメですよ??あのこんなこと言ってますが、私はこんなことはしてませんからね???・・・・まだ・・・。

 

 何をしても良いというと語弊しかないので、補足するのですが、つまりは人の目を気にせずに感情表現をしながら映画を見れるということが言いたいのです。

 私はとにかく映画を見ている時に感情が表に出てしまうタイプなんですね。ホラー映画とか常にビクビクしながら見てますし(下ネタではないですよ?)、ヒューマンドラマとかになると嗚咽交じりの号泣をすることもしばしばですし、コメディ映画とかだと笑いすぎて思わず声が漏れてしまうこともあります。

 

 最近ですと『ワンダー 君は太陽』という映画の予告編ダメですね・・・。あれ予告編なのに涙腺刺激されて、ポロポロ泣いてます。あとは『ちはやふる 結び』ですね。映画館で結局3回見たんですが、3回目は開始1秒で泣いてました。

 ただこういう感情表現ってやっぱり周りに人がいるとどうしても気恥ずかしくて控えめになってしまうんですよね。だからこそ映画館の中で最も人が寄り付きにくい場所に座席を取ることで、自分が思いのままに映画を見れる環境を整えているんですね。

 

②自分の前に人がいない

 

 基本的に私が映画館でどんなことよりも避けたいのが、自分の前に人が座っているという状況なんですね。これは皆さんもそう思いませんか?自分の前に人がいると、傾斜が緩い劇場とかだと自分の前に座っている人の頭がスクリーンに被ったりした経験ありません? 

 私はこれが凄く苦手なんですよ。というのも私は映画館で映画のヴィジョンを必死に脳内に記憶しようと試みるんですが、その際に前の人の頭がスクリーンにかぶっているとその頭まで映画の一部として記憶してしまうんですよね。単純に映画が欠けて見えるというのも嫌なのですが、それ以上に後から思い出したときに映画とセットで前列の人の頭部が思い出されるのが嫌いなんです。

 

 そのため1番前に座ることで、その可能性を常に0に保つようにしています。ただ前列に人がいないということは他にもメリットがあって、まずは自分の視界をスクリーンでいっぱいにできることですよね。

 IMAXならぬEYEMAXで映画が見れるんですよ。視界が全部スクリーンということは、自分の視界が映画だけで満たされるということです。映画好きとしてこんなに幸せなことも他にないと思いませんか?

 

 また前に座席が無いので、足を気兼ねなく伸ばして映画を見ることを出来ます。前の座席を蹴る心配がないので、体勢や足の組み方も自由自在です。

 

③マナーの悪い人に遭遇しにくい

 

 映画界隈では頻繁に話題になるマナー問題。正直話題にしたところで改善されることは無いでしょうし、本当に嫌なら自分から避けるしか方法はないですよね?

 そう考えると必然的に人が周りに座りにくい座席を取れば、そういう人に遭遇する可能性もグッと下がりますし、いちいち他人のマナーにイライラしなくて済みますよね。

 

 例えば、後ろの方に座ってしまうと映画館の座席が広く見えてしまうので、スマホの光なんかが目に入る可能性がグッと高まりますよね。他にも周りに人がいないと、持ち込みした飲食物の音にイライラするリスクも下がります。

 また映画館では最前列よりは少し手前に通路があることも多く、エンドロールの時に自分の前を人が通り過ぎていくリスクも下がります。

 

 マナー問題にイライラするのは正直時間の無駄ですから、どうしても嫌な私は自分からリスクを回避しようとしているわけです。

 

最前列ど真ん中の座席のデメリット

 

 ここからはもう箇条書きでパパッと行きますよ。

 

・腰が痛い

 まじで痛いっす。1日1本とかなら全然問題ないですが、3本とか見るとヤバいです。

 

・スクリーン近すぎ

 ミニシアターとかでたまにあるんですが、スクリーンが近すぎてほとんど垂直に見上げないと映画が見れない状況に陥ることがあります。

 

・というかスクリーンが視界に収まらない

 スクリーンサイズが大きい映画館の最前列に座ると、単純に視界からスクリーンがはみ出します。

 

・たまに同じこだわりを持った人と縄張り争いになる

 たまにですが私同様一番前のど真ん中の席にこだわっているんですよ。そういう方と同じ上映回で遭遇するとガラガラの映画館で最前列中央で2人がお互いに「お前1席ずれろよ・・・」状態になります(笑)。これ冗談抜きで何回か経験しました。

 

・何かエロい映画観たらタガが外れそう・・・

 エロい映画観てると、周りに誰もいないし良いんじゃね・・・と本当にタガが外れそうになります。まだ外れてませんよ。まだ・・・。

 

おわりに

 

 みなさんは映画館の座席にこだわりはありますか?

 

 良かったらみなさんも一度最前列ど真ん中の座席を試してみてください。特にエロい映画観るときは最前列がおすすめですよ・・・( ̄∇ ̄;)ハッハッハ

 

【ワンシーン批評】『ONCE ダブリンの街角で』:伝説の掃除機デートに隠された深い意味?(ネタバレなし)

 

はじめに

 

 みなさんこんにちは。ナガです。

 

 今回はですねジョン・カーニー監督の名作『ONCE ダブリンの街角で』についてお話してみましょうか。

 『シングストリート』や『はじまりのうた』が有名なジョンカーニー監督ですがそんな作品たちよりも前に彼が制作したのがこの映画です。比べてしまうと地味な映画ではあるのですが、音楽を信じながらもどこかで信じていない彼の音楽観が絶妙に反映された作品とも言えます。

 

 ダブリンの街で偶然に出会った2人。偶然のセッション。偶然の逢瀬。必然の・・・。ほろ苦くも甘美な人生の「ONCE」をジョンカーニーが美しいメロディで彩ります。

 

Take this sinking boat and point it home
We've still got time
Raise your hopeful voice you have a choice
You'll make it now

沈みそうなボートで家を目指そう

私たちにはまだ時間があるから

君の選択へ 希望に満ちた声を上げよう

君なら今にきっとたどりつけるだろう

 

 いつか沈むことが分かっていた恋。それでも君と一緒にいたいと思ってしまったのです。しかしいつしか君は去っていく。そんな君に希望の歌を歌う。

 出会った時から別れを予感させる本作の表題曲とも言える「Falling Slowly」は非常に切ない曲です。しかし2人が奏でるその歌は2人の未来への希望の唄声です。

 

作品情報

 

邦題:ONCE ダブリンの街角で
原題:Once
監督:ジョン・カーニー
脚本:ジョン・カーニー
製作:マルティナ・ニーランド
製作総指揮:デヴィッド・コリンズ
出演者:グレン・ハンサード/マルケタ・イルグロヴァ
撮影:ティム・フレミング
編集:ポール・ミューレン
製作会社:サミット・エンターテインメント
配給:フォックス・サーチライト・ピクチャーズ
公開:2007年3月22日
上映時間:87分
製作国:アイルランド
言語:英語

 

今回のワンシーン

 

音楽は同質でかつ均質な音の集合体ではない

異質な音が混ざり合うことで初めて完成する

つまり不協和音が集まることで和音を生じさせているのだ

ジョンカーニーは常に男女の出会いのシーンにセッションを用いる

違う人生を生きてきた2人の不協和音が交錯するその刹那、物語が始まる

 

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映画『ONCEダブリンの街角で』より引用

 

批評:伝説の掃除機デートに隠された深い意味とは?

 

 ジョンカーニーのボーイミーツガールは特徴的です。常に全く異なる生き方をしてきた2人がセッションを介して心を通わせます。それは本作も『はじまりのうた』も『シングトリート』も同様です。

 そう考えた時に本作で有名な掃除機デートのシーンは極めて象徴的とも言えるのではないでしょうか?

 

 掃除機はまず単純に掃除をするための電化製品ですよね。つまり掃除機を持っている女は男の人生に降り積もった埃を吸い取ってくれる存在と考えることが出来ます。

 ただそれ以上に本作はジョンカーニー監督作品であり、音楽映画です。さすれば掃除機の持つ音に注意を向けるべきでしょう。

 

 掃除機というのは我々が普段から用いる電化製品の中でも特にノイズが大きいカテゴリに入ります。掃除機の吸引音と言うのは我々の日常生活におけるノイズであり不協和音なんです。

 つまり男の前に掃除機を持って現れた女は、彼にとっての不協和音を体現する存在です。しかし音楽を奏でるというのは、そんな異質な音を、ノイズを重ね合わせていく作業に他ならないわけです。ジョンカーニー監督がいつも異質な男女を「出会わせる」のもそのためです。

 

 男は自らの掃除機が故障し、それを修理屋に出しました。それにより彼の生活からはノイズが失われました。そんな時に女は掃除機を持って彼の元に現れ、ノイズをもたらすのです。

 2人が奏でるぎこちない音が少しずつ噛みあい、音楽を形成していきます。決して交わるはずの無い音が交わったその瞬間に発せられる束の間の和音は儚くも眩い。

 

商品リンク